お料理の場面で日本語では「焼く」「炒める」と訳される言葉が英語にはたくさんあります。とっさに微妙な違いがわからず恥ずかしい思いをしたことも。今日は自分のあいまいな理解をクリアにするためにも英語の「焼く」と「炒める」について書いてみたいと思います。
夫と結婚してアメリカへやってきました。
キッチンでまず目を引いたのは大きいオーブン

温度も摂氏ではなく華氏なので
さっぱり使い方がわかりません。

それでもグラタンを作ることにしたので

最後の仕上げにチーズをのせ 適当にスイッチを押してオーブンへ

けれどいくら待っても
こんがりおいしそうな焼き目がつきません。

「ベイクを押しているからだよ ブロイルを押さないと」

と夫に言われましたが

そんなことを言われらそうに、、、あなたは「ベイク」と「ブロイル」の違いがわかりますか?

簡単にいうと「ブロイル(broil)」は
上からの直火焼きで
「ベイク(bake)」は直火ではありません。

そんなの知らないじゃないとへんこでいて
思い出しました。

若かりしころ初めてのアメリカ生活でドキドキしながら ベーグルを買いにでかけて「グリルしてください」4

私の前のお客さんがベーグルを半分に切って
こんがり焼いてもらっていたので
私もそうして欲しかったのです。

さて、そこで店員さん すかさず「はい、トーストですね」赤っ恥をかきました。

「グリル」じゃなくって「トースト」だって

まあこうやって
間違いを正してもらえるのは
ありがたいことです。

恥ずかしいけれど

それより「グリル」と「トースト」の違いはなんなのよ

そして「グリル」と「ブロイル」の違いは?
あなたは説明できますか?

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ベイク、ブロイル、グリル、ロースト、トーストの違い

日本語では「焼く」と訳されるお料理用語、ぱっと思いつくだけでも「ベイク(bake)」「ブロイル(broil)」「グリル(grill)」「ロースト(roast)」「トースト(toast)」といろいろあります。

この5つの単語、オーブンやグリル、トースターなどの調理器具を使って食品を「焼く」ときに使われるのですが、英語ではそれぞれのニュアンスが微妙に違います。その違いが分かりますか?

ベイクとブロイルの違い

アメリカの多くのオーブンは「ベイク」か「ブロイル」のどちらかを選べるようになっています。

ベイクはベイクドポテト、ベイクドチーズケーキなど日本でも使われていますが、ブロイルはあまり聞き慣れないのではないでしょうか。

絵日記でも書いたように「ベイク」と「ブロイル」の根本的な違いは「直火」かどうか。

ベイクは熱を対流させて

「ベイク」はオーブンの中で熱が上下から、あるいはどちらか一方から出てきてこの熱を対流させることで「間接的に」食品を調理します。

このため、「ベイク」では事前にオーブンを温めて内部の温度を均一にしてから使う必要があり、そうすることで食品内部を均等に調理することができるのです。

「ベイク」でまず思いつくのは柔らかい生地が固くなっていくイメージ、そしてお菓子のイメージもあるのではないでしょうか。

例えばカップケーキやチーズケーキ、パイやブラウニー、クッキー、パンなどの調理にこの言葉が使われます。

ブロイルは直火で

対して「ブロイル」ですが、これは熱ではなくオーブンからの直火で高温で素早く上から一気に焼き上げる時に使います。

高温で一気に焼くので中があまり調理されていないうちに外側に火が通ることになるます。なのでグラタンのような表面のチーズを焼き上げるような料理にむいています。

また肉や魚を焼くことも出来ますが「ブロイル」は上からの直火のみなので、もし両面を焼きたいときは調理しているものをひっくり返す必要があります。

さてここまでで、アメリカのオーブンの基本的な2機能の違いを理解できたところで少し応用編に入っていきたいと思います。

ブロイルとグリルの違い

グリルは下からの直火焼き

それではお肉を焼いたりするときによく使われる「グリル」とはいったい何なのでしょうか?

じつは「ブロイル」と「グリル」はどちらも直火焼きで調理されるもので、熱で間接的に調理する「ベイク」とは根本的にちがいます。

そして「ブロイル」と「グリル」の違いは「ブロイル」は上からの直火で「グリル」は下からの直火だということ。

「グリル」は特に金網の上にお肉を置いて焼くバーベキューのようなものでよく使われる言葉です。

オーブンのブロイル機能を使ってこんなことも

さてこのように「ブロイル」と「グリル」の共通点、相違点を知っていると、オーブンの「ブロイル」機能を使って作ることのできる料理の幅がぐんと広がります。

例えば日本で食べるようなさんまやシャケの焼き魚。魚焼きグリルもないしどうしようと思っているならば、オーブンのブロイル機能を使ってお魚をひっくり返しながら焼いてみましょう。

我が家は日本で買ってきたするめを炙ったり、お餅をやいたりと日本ではオーブントースターを使ってすようなことも「ブロイル」を使っています。

ローストとベイクの違い

ローストもベイクも熱で調理

さて「ベイク」は熱を使って間接的に調理すると書きましたが、もう一つ同じような調理方法の言葉に「ロースト」があります。

では「ロースト」と「ベイク」、この二つの焼き方の違いはなんでしょうか?

感覚的には「ロースト」は肉や野菜、「ベイク」はお菓子のイメージがありますよね。

もう少し掘り下げてみると、ローストは主に肉や野菜といったすでに形があるものを調理するのに使われ、ベイクは柔らかい生地を焼き上げて固めるときによく使われています。

ローストとベイクは油の差

さらに「ロースト」と「ベイク」の違いは油をつかっているかどうか。

「ベイクドポテト」と「ローストポテト」という料理がありますが、基本的にはベイクドポテトは皮のまま油も水も何も加えずにそのまま調理します。

しかしローストポテトを作る時は、皮をむいて切って油と一緒に調理することになります。

なのでここでの「ベイク」は「油を使わない」という意味合いのほうが大きくなります。

例えばカップケーキなども型から簡単にはずすために油を少し引きますが、油で調理をするというものではありません。それに比べてローストはお肉からでてくる油を何度もお肉にかけるイメージがありますよね。

ローストする食材はオーブンのベイクで

さて感謝祭の七面鳥、さらにローストビーフやローストハムなど大きなお肉をゆっくりとオーブンで焼く機会、また焼きたいなと思うことがアメリカで生活をしていると度々あります。

オーブンによっては「ブロイル」と「ベイク」に加えて「ロースト」の機能がついているものがありますが、もしお使いのオーブンが「ブロイル」と「ベイク」の二択ならばどうしましょう。

これまでの説明からカンの言い方は分かっていただけたと思いますが、正解は「ベイク」です。「ロースト」も「ベイク」も熱を対流させて間接的に調理するのものなので。

それで「トースト」ってなに?

さてこれまで直火焼きのブロイルとグリル、そして熱風調理のベイクとローストを説明してきましたが、それでは「トースト」とはなんでしょうか?

トーストとは直火で短時間で焼き上げるもので、こんがりとぱりっときつね色を食品の表面につけるものです。

しかしこの言葉、もっと簡単にいうと「トースター」という家電で焼かれるものが「トースト」。そして特にパン製品に使われる言葉です。

「トースト」は直火ということなので、もしトースターがなくてオーブンを代用される場合は「ブロイル」機能を使って素早く調理すればいいということになります。

フライパンで調理するときの英単語

さて、これまで5つの「焼く」を紹介してきましたが、これらは主にオーブンやグリル、トースタで調理する時の言葉です。しかし、「焼く」や「炒める」ときに忘れてはならない調理器具にフライパンがあります。

英語では「frying pan」と「ing」をつけて呼ばれるフライパン、これを使った料理で使われる動詞を紹介したいと思います。

Sear

日本語にすると「焦げ目をつける」といったところでしょうか。

高温で一気に肉や魚の表面が茶色くかりかりになるまで焼き固める方法で、こうすることでこんがり食感を出す事ができます。

通常、これは表面を処理する方法なので内部まで火が通らなければいけない料理には使いません。

わかりやすい料理例をあげるなら「かつおのたたき」、さらにアメリカでもマグロや貝柱を使った料理でよく使われます。さっと表面を炙って中心部のお刺身感を残す感じです。

またステーキやチキンをオーブンでローストする前にフライパンで焦げ目や風味付けするときも使われます。

Sauté

日本語でいうところの「ソテー」です。この言葉はフランス語の「飛ぶ」という単語「sauter」からきていて、小さく切った食材を高温のフライパンで調理すると食材が飛び跳ねるのでこう呼ばれるそうです。

この言葉の由来どおり、通常、小さい食材を中火から強火で素早く調理するときに使われます。

イメージ的にはバターやオリーブオイルを使って調理し、何度かフライパンを振りながら素早く野菜に火を通して少しきつね色になったら出来上がりという感じです。

食品にはきちんと火が通るのだけれど、それでも野菜のシャキシャキ感やお肉の中心部のしっとり感が残っているといったところでしょうか。

また魚や肉は熱が通りやすい薄いフィレなどを料理するときもこの言葉が使われます。 

Stir-fry

小さい食材を強火で素早く調理するというのはソテーと同じですが、ソテーよりも強い火でさらい素早く、またお鍋を絶えず力強くふってかき混ぜる調理法です。

英語ではwok、日本語では中華鍋と呼ばれる大きなフライパンにサラダ油やごま油を入れて焦がさないように豪快にお鍋をふって一気に料理します。

イメージとしては中華料理屋さんで豪快にシェフが大きいお鍋を振っているのを想像してもらうといいと思います。

代表的な料理にはチャーハンや野菜炒め、豚の生姜焼きやタイ料理のパッタイなどにも使います。

Pan-fry

ソテーとパンフライの違いはソテーは基本的に野菜などの炒めるものを小さく切りますが、パンフライは比較的大きい固まりのままに焼くこと。

また魚や肉料理の場合、中までしっかりと火を通すためにパンフライはソテーよりも低温で調理します。

魚のフィレ、鶏や鴨の胸肉、ポークチョップなどを料理するときに使われる単語です。

Deep-fry

この言葉は日本語では「焼く」や「炒める」ではなく「揚げる」と訳されるので分かりやすいと思います。

その名の通り大きな違いは油の量(深さ)、たっぷりと油をいれて揚げる、トンカツや唐揚げ、コロッケなどの料理に使います。

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さてここまでいろいろと書いてきましたが、料理用語って本当にいろいろとあります。しかも日常生活で料理の説明をすることもあまりないので、アメリカで長年生活していてもちゃんとした区別もわからないまま、あいまいなままでした。

今回家にあるオーブンを正しく使いたいと思って調べてみましたが、なかなか奥が深かったです。

日本でも「焼く」「炒める」「揚げる」、さらに「炙る」、「煎る」、「炒る」、「焙る」といろいろな言葉があります。

それだけ食べることが人々の生活に密接しているということでしょうか。

ちなみに私は「炙る」、「煎る」、「炒る」、「焙る」の違いもよくわからないので日本人として今度、しっかり調べてみたいと思います。