先日、リッチモンド観光の話を書きましたがリッチモンドへ出かけた一番の理由はミュージカル「レ・ミゼラブル」を鑑賞するためでした。この作品、2012年には素敵な映画にもなっていました。今日はミュージカルにも映画にもなっている作品で現在、ブロードウェイで上演されている作品を紹介しつつ、このような作品をうまく楽しむ方法を考えてみたいと思います。

 絵日記:まずは「レ・ミゼラブル」からはじめよう

フランスの小説家ヴィクトル・ユーゴーが
19世紀中頃に発表した世界的に有名な作品
「レ・ミゼラブル」

日本では「ああ無情」という作品名でも
知られています。

私がこの作品に初めてであったのは
小学生のころ

児童文学全集に「ジャン・バルジャンが食器を盗む話」 と「みなしごコゼットが苦労する話」があったのです。

子どもながらに私の最初の印象は

なんて辛気くさい話 なんでこんなの読んだんだろう「大嫌い!」

まさに「レ・ミゼラブル」
直訳すれば「悲惨な人々」
子ども向けの明るいお話ではありません。

さらに大人になってこのお話が
ミュージカルになっていることを知りました。

そして評判がいいことも

しかしここだけのはなし、わたくし「ミュージカルも嫌いでした」

というのも初めてアメリカで見た
大評判のミュージカル「レント」

英語で歌を歌われても全く聞き取ることができず、話の筋も全くわからず「これぞまさしくチンプンカンプン」

こんな私が何を思ったのか見てみました。

2012年のミュージカル映画
「レ・ミゼラブル」

もちろん字幕付きで

もちろん作品の気が滅入ってしまう感じは変わりません。でもそれを吹き飛ばす歌のすばらしさと感動 すっかりこの作品のとりこになってしまいました。

ということで映画版「レ・ミゼラブル」に
感動しまくっていた私に

夫は劇場でのミュージカルのチケットを
プレゼントしてくれました。

今度は話の筋もしっかりわかっているし、音楽も知っているし「もう最高! 感動しかない!」

もちろん「またミュージカルを見たいよ」と
私が思うのは自然の流れ

でも

夫のリアクション「映画の方がはるかに安くつくよ、映画にしときな、映画に」

今さらパンドラの箱を開けたことを
後悔しても遅いのです。


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ヒュー・ジャックマンやアン・ハサウェイのミュージカル映画「レ・ミゼラブル」はほんとうによくできていました。でもそのあと、劇場でこの「レ・ミゼラブル」を観てどうして多くの人がミュージカルのに魅せられるのかとてもよくわかりました。

劇場で見るミュージカルにもミュージカル映画にもそれぞれに良さがあると思います。同じ作品を映画でそして劇場で観て感じたその違いをご紹介することで、ミュージカルで映画にもなっている作品の魅力をお伝えできればと思います。

 ミュージカル映画と劇場でのミュージカルの違い

映画は話への入り込み感が違う

 本格的なセットに異なるアングル

まずは映画の利点ですがそれはまさしく臨場感、映画では話の流れにどっぷりと浸ることができます。

映画には休憩があるわけでもなく、すばらしい歌が終わったタイミングで観客の拍手が入ることもありません。話の最初から最後までを一気に持っていきます。

もちろん劇場ではとてもすばらしい舞台設定があります。とはいっても本物の家の中や場面場面でかわるセットで撮影される映画とは臨場感が違います。

さらに劇場だと舞台まで距離があり、舞台での出来事を見るアングルが変わらないのですが、映画だと演者の顔や手元だけのアップなどもあり、自分がその物語の中に入り込んでいるような感覚になることができます。

 他のお客さんの行動に気が散る

また劇場で話に入り込めない理由の一つに他の観客のマナーもあります。

例えば私たちが劇場で「レ・ミゼラブル」を鑑賞したときも2列ほど前の女性が鑑賞中に頻繁にスマートフォンをチェックしていて、その度にスマートフォンの明かりがポッと灯ってとても気になりました。

また前の仲良しカップル、本当に仲が良く最初は微笑ましく見ていたのですが、歌の場面になると女性が男性の手をしっかりと握り、音楽に合わせて手を降り始めます。目の前で何かが動いていると気になりますよね。

さらに名曲になると後ろのおばさまが歌いだしを一緒に歌って、、、プロの歌が台無しです。

ここまでのことがなくてもたまたますぐ前にとても背の高い人が座ったという誰にも非のないことでも困ることがあります。

そうするとなかなか話の中にどっぷり入るのは少し難しくなってくるのではないでしょうか。なので話の中に思いっきり入り込んで臨場感を味わいたいのならばミュージカル映画を見る方が良いのかもしれません。

劇場で味わう歌の迫力と観客との一体感

しかし劇場でのミュージカルには劇場ならではの良さや楽しみがあります。それはやはり本物の迫力

プロのミュージカル役者が歌う名曲の数々、それぞれの歌い手さんにそれぞれすばらしいところがあり、一曲終わると本当に体が震える勢いです。

さらに映画の様にセットをコロコロと変えることはできませんが、その限られた条件の元で美を追求し工夫をこらされた舞台セット、プロの技にはもう感動しかありません。

そして「もう、本当にすごい! すばらしい!」と体からわき上がる感動を同じように感動した他の観客と共有することができるのです。

さらに体の中から出てくる制御しがたい衝動を拍手や声をだすことで発散できるのはもう快感以外のなにものでもありません。

この一体感を感じることができるのは劇場でミュージカルを見る醍醐味ではないでしょうか。

なんか特別なことをやった感

さらに劇場でミュージカルを見るというのはお手軽にできるものではありません。上演される場所が近くにあるとは限りませんし、1年中、上演されているとも限りません。

また映画と比べると劇場でミュージカルを見る方がはるかにお金がかかります。そして劇場の独特の雰囲気を味わうと、もうなんだかすごく特別なことをした感じがしてそして特別なものを見た感じになります。

この高揚感が次のミュージカルにまた足を運ぶ原動力になるのではないでしょうか。

映画と劇場:どちらで先に見るべきか

私の個人的な意見を述べさせていただけるのならば「まずはミュージカル映画を、そして気に入ったら劇場に足を運ぶ」というのが一番いいように思います。

まず映画は初期投資が少ないです。映画館で映画をみてもせいぜい2千円くらい、さらに家で動画配信サービスなどを使うともっと安く見ることができます。

なのでまずはミュージカル映画を見てその作品が好きかどうか感じてみましょう。ここであまり好きな作品ではないと感じるのならば、わざわざ高いお金を払ってミュージカルを見に行く必要はないのかもしれません。

さらにここが個人的には重要だと思っているのですが、ミュージカル映画を日本語字幕でみるのは話の内容を理解するのには最適です。

ただでさえアメリカでミュージカルを観ると英語です。そして歌っています。これで何を言っているのかを聞き取るのは本当に大変です。そして話の筋が分からないとせっかくのミュージカルを見ていてもチンプンカンプンで楽しくありません。

なので予習のつもりでまず映画を見てそれから劇場でミュージカルを見ると、知っている曲・歌を生で聞くことができるのでその感動もさらに大きくなるというものです。

ということで、映画から劇場、これが私のおすすめの順番なのですがいかがでしょう。

 ブロードウェイでミュージカルを見て映画と比べてみよう

さてミュージカル映画も見て感動しました。物語の筋も日本語字幕で予習してばっちりです。これでニューヨークのブロードウェイで本場のミュージカルを楽しんでみませんか。

現在、ブロードウェイで上演中の演目を使っておすすめのミュージカルを考えて行きたいと思います。

一押しのディズニーアニメ作品

タイトルを聞いただけで本場のミュージカルがみたくなるのは、やはりディズニーのアニメ映画

現在、「アラジン」、日本語では「アナと雪の女王」で知られている「フローズン」、さらにロングラン上演中の「ライオン・キング」をブロードウェイで見ることができます。

ディズニーアニメが元になったミュージカルを一番にお勧めするにはいくつかあるのですが、まっさきに思いつくのは舞台セットや衣装の華やかさ。

架空の世界や日常からかけ離れた情景を描いているのでそれぞれに工夫や趣向が凝らされていてこの舞台装置や衣装のスケールや臨場感を映画では楽しむことは出来ません。

また映画自身が子ども向けなのもあり、話の筋が追いやすくもちろんある程度以上の年齢の子どもと一緒に楽しむこともできます。

さらにうれしいのは映画で楽しんだ挿入歌をプロの歌い手さんが高らかに歌い上げてくれること。世界中で有名になった「アナと雪の女王」の「Let It Go」を聞くことができます。このような映画で使われた挿入歌や音楽を聞くことができるとグッと親しみがわきます。

歌がメインのヒット映画のミュージカル版

ハリウッドは定期的に、バラバラだったグループがみんなで歌を歌うことで徐々にグループの結束を固め、それに伴い歌もうまくなっていくという映画を作ってきました。

古くはウーピー・ゴールドバーグが修道女に扮した「天使にラブソングを(Sister Act)」、またアカペラを歌う女子大学生たちの映画「ピッチ・パーフェクト」。

映画の中に楽しい歌がふんだんにそして効果的に使われているのでミュージカルとの相性は抜群です。

さらにストーリーとしては最初は上手に出来ない人たちが友情を育みながら出来るようになっていくという分かりやすく感動的なお話。面白くないわけがありません。

実際に「天使にラブソングを」はブロードウェイミュージカルになっています。

ということで「ディズニーのアニメ映画」の次に私がおすすめしたいのはこのジャンルのミュージカル。話に勢いがあるし感動するし、映画を先に見ていれば使われる歌にも親しみがあります。

さて現在、ブロードウェイで上演されているミュージカル「スクール・オブ・ロック」。まさにこのカテゴリーに入る作品です。

そもそもはジャック・ブラック主演の超有名な映画、ひょんなことで学校の先生になった主人公が生徒たちと一緒にバンドバトルへの参加を目指すものです。

この出演者の歌が中心に話が進んで行く大成功映画のミュージカル版、失敗する要素がみあたりません。

大成功ミュージカルが映画になったケース

これまでは映画がミュージカルになったケースを紹介してきましたが、これとは逆にまずミュージカルが作られ、大成功したミュージカルの映画版が作られたケースもたくさんあります。

私が大好きな「レ・ミゼラブル」もそうですし、古いところでは「サウンド・オブ・ミュージック」もこのカテゴリーに入る作品です。

これらの作品はミュージカルとして既に名声を確立している作品で何度も上演されていてしっかりこなれた名作です。

なのでまずは映画版を見て話や雰囲気がご自分の好みに合うものかを確認し、またストーリを予習し、とても気に入ったものがあれば一度劇場に足を運ばれて楽しんでみる価値はあると思います。

このカテゴリーの作品では映画版ではオードリー・ヘプバーンがとても美しい「マイ・フェア・レディ」。さらにレニー・ゼルウィガーにリチャード・ギアで有名な「シカゴ」。

どちらも現在、ブロードウェイで上演中です。是非、映画版をご覧になってからお出かけください。

どうしてこの映画をミュージカルにしようとしたのか思う作品

さて最後に見たいミュージカルがこれほどある中で、おそらく私が見る確率が低いなと思われるのが、映画で十分楽しむことのでき、どうしてこれをミュージカルにしようと思ったのか疑問に思う作品たち。

現在、ブロードウェイで上演中のものでは「プリティ・ウーマン」や「ウェイトレス

もちろんこれらのミュージカル作品、高い評価を得ていて人気もあります。もし時間とお金の余裕があるならば見てみたいとも思います。

しかし映画版の世界観が好きな私。もうあの映画のストーリで、そしてあのキャスティングでもう自分の中では完結しています。なので新しい演出で見たくないし見る必要もないというのが正直なところでしょうか。

しかしこれはあくまでも私の感じ方です。もちろんこれらの映画のファンの方々はあらためてミュージカルで見てみたいと思われるかもしれません。


さて、いろいろと書いてきましたがやはりミュージカル鑑賞は特別なものです。費用もブロードウェイで見るなら1万円くらいから2万円とかなり高額です。

なのでせっかくのミュージカルを最大限に楽しむためにも、よろしければまずは映画版のある作品を選んでみてはいかがでしょうか。

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