国際結婚ということもあり夫と私の家族は言葉が通じません。さらに両国での手続きもややこしそうなので念のためにと夫といっしょに遺言書を作成しました。今日は私がなぜ遺言書を書く必要性を感じたのか、そして遺言書を書く時に気をつけたことを紹介したいと思います。子どものいない私たちにとって重要な項目とは、、、
たいした資産はないのだけれど
夫と二人そろって急に不慮の事故にでもあうと
どちらの家族も困ると思って

 夫と二人そろって遺言状を
書く事にしました。

今は便利な世の中でインターネットで調べるといろいろな情報だけでなくサンプル文章まで出てきました

ワシントンDCの法律では
遺言状は公正証書にする必要はないけれど 
二人の証人に署名してもらう必要が
あるとのこと

ということで

友人夫婦に証人になってもらい遺言書ができました

おそらくまだまだすぐには
使う必要はないだろうし(多分)
内容はいたってシンプル

どちらかというとお互いの家族の連絡先や
のちのち必要となる情報の
覚え書きといったようなものです。

さて、この遺言状

私たちの中でのハイライトは最後の条項「ペット」 ネコをもらってくれる人には一匹ずつそこそこの持参金をつけることにしたのです。

この条件の元で遺言執行人となる義弟に
シロとクロの新しい飼い主を探してもらう予定

ちなみにうちに遊びに来ていた姪たちに
「もし私たちになにかあったらシロとクロを
飼ってくれる? お金も出るよ」

と言ってみると、、、

「クロはいや」との返事 「えっ」

「どうして?」と聞くと

「だって全然なついてくれないんだもん」とのこと

ひどく人見知りをするクロは姪たちの滞在中
ずっとクローゼットに隠れていたのです。
 
頑張れクロ!「だって怖いんだもん」

私は心配で先に逝けないよ

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
シロはもともと野良猫だったこともあってどこでも生きていける感じですが、クロは人みしりがひどく、でも私たちにはとても甘えん坊なので心配で心配で。

父にはきっとネコたちよりも私たちの方が長生きするよと言われたのですが、それはそれでとてもつらい、、、

さて私たち夫婦には大騒ぎするほどの資産があるわけではありません。それでも遺言書があるのとないのとでは残された家族の大変さが全く違います。

なぜならまず私たちには子どもがいません。さらに夫の家族はアメリカに私の家族は日本にいるので、もし夫婦二人揃って亡くなることがあると話がさらにややこしくなります。

さらに夫婦二人で旅行することも多いので揃って不慮の事故に巻き込まれる可能性は十分あります。

ということで今回遺言書を作成したのですが、その中でいろいろと学習したのでその経験をご紹介したいと思います。

遺言書の書き方ーこんなことに気をつけて

私たちが遺言書を用意する時、インターネットでアメリカ・ワシントンDCでの遺言サンプルをいろいろと調べました。

その中でどこの国で遺言書を作るにも参考になるのではと思うことを書き出してみたいと思います。

もちろん内容は人それぞれ、その方々の状況によって用意されるべきものなので、これが正解というわけでもなくそれ以外が不正解というわけでもありません。

なので「かーことぽん太はこうして遺言書を作成したんだな」と参考程度にお読みください。

遺言書の中の名称は誰のことを指しているのか明確にしておく

さて遺言書の中では、「配偶者」や「子ども」、さらに私たちの場合は「兄弟姉妹」「甥・姪」といった名称が出てきます。

遺言書の中でこれらはいったい誰のことを指しているのか明確にしておきましょう。私の遺言書なら「配偶者」はワシントンDCに住んでいて、誕生日がこの日で韓国で生まれた「ぽん太」が配偶者だと書きます。

また「甥・姪」と言っても夫側の甥・姪、私側の甥・姪がいます。きちんと該当者が誰なのかを念の為にきちんと書いておいた方がいいと思います。

遺言執行人を設定ー執行人への報酬

日本の場合は少し違うのかもしれませんが、ワシントンDCでは遺言書に遺言執行人が設定されていない場合、裁判所が遺言執行人を通常は親族の中から決めます。

どちらにしても遺言執行人が必要なので私たちの場合は遺言書の中であらかじめ設定しました。

もちろん、第一の遺言執行人はお互いの配偶者なのだけれど、問題は配偶者が先に亡くなってしまった場合。私たちは子どもがいないので兄弟の誰かにお願いしないといけません。

ただこの遺言執行人になってしまうと不動産や動産を処分して、別の国にいる家族にも遺産を分配してとやらないといけないことが多くて大変です。

そのような事務手続きにかかる費用が遺産執行人の負担にならないように手数料は遺産から支払われることを明記することにしました。

さらにいろいろな手続きを行ってもらうのは本当に大変だと想像できるので、ささやかですが遺産から報酬を受け取ってもらうようにもしています。

配偶者と同時に亡くなった時を想定して

さて遺言書を作った時、夫は夫で、私は私でお互いを相続人に設定しました。こういう場合どちらか一方が先に亡くなってしまう状況だとある意味で話は簡単なのです。

しかし難しいのは夫と私がほぼ同時に亡くなってしまった場合。特に子どもがいないのでさらにややこしくなってきます。

この状況を想定して私たちの場合は、夫婦二人ともが30日以内に亡くなった際には同時に死亡したと判断することにし、さらに同時に死亡した場合、夫と私の遺言書どちらが相手の遺言書より効力を持つかを決めています。

夫と私の遺言書、ほぼ同じ内容でどちらが先に亡くなっても相続人は変わらないのですが、私の遺言書の方が日本とアメリカとをまたがって内容がややこしいのでこちらが効力を持つようにしています。

国際結婚の場合、夫婦の家族間のコミュニケーションも問題に

また私と夫の家族はアメリカと日本の2カ国にまたがっていて言葉が通じません。私たち二人が同時に亡くなってしまうと残された家族が大混乱に陥るのは簡単に想像できます。

なので遺書の中にはお互いの家族の連絡先、さらに両家族のコミュニケーションの翻訳や通訳にかかる費用も遺産の中から使ってもらうようにしています。

実際のところ、もし私たち夫婦が一緒に亡くなってしまうと、両家の家族のコミュニケーションなしには何も進みません。専門家に間に入ってもらうとしてもそれなりの費用がかかるので出来るだけそのような家族にかかる負担を軽減したいということです。

残されるペットのこともお忘れなく

さて最後に私たちには子どもはいませんが、愛すべきペットがいます。夫婦二人が同時に亡くなってしまった後、このペットがどうなるかを考えると胸が痛みます。

なのでこの猫たちをお世話してくれる人を探してくれるように遺言書の中で遺言執行人にお願いしています。

さらにお世話をしてくれる方には今後の猫の世話にかかる費用を多くはありませんがお支払いしてもらうようにもしています。

私が遺言書を作る理由

さてこれまでご紹介した内容を含めさらにもう少し詳しくいろいろと遺言書の中では決めているのですが、そもそも私たちが遺言書を作成しようと思ったのにはいくつか理由があります。

残った家族に迷惑をかけたくない

まず第一のそして一番大切な理由は、残った家族に迷惑をかけたくないということ。仮に私が夫より先に亡くなったら私の日本の家族と言葉の通じない夫がたちまち困ることになります。

また私は若い頃から本当に少額ですが日本の生命保険に入っています。この受取人を夫と結婚した際に夫にしようとすると、日本語が話せない人は受取人にできませんと言われました。

私の日本の家族がこの保険を受け取った後、夫へ送金してくれることになっているのですが、やはり遺言書できっちりと銀行口座まで書いておくとスッキリとしていて誰もが困りません。

また日本の家族も私が急に亡くなると困ります。日本の役所に届けも出さないといけないし、私の年金を止めたり銀行口座を閉じたりもしないといけません。配偶者である夫のサインがなければ進まない手続きもたくさんあります。

また逆に夫が先に亡くなったら、私は夫家族とのコミュニケーションには問題はありませんが、夫の残してくれるものについて本当に大雑把なざっくりとした知識しかありません。

遺言執行人が私なので私がいろいろな手続きを進めないといけないのですが、何もわかっていないのと遺書の中でいろいろな指示があるのでは気持ちも弱っているときに楽さが全く違います。

さらに私と夫が同時に亡くなってしまうと、夫の家族と私の家族は連絡先も知らないので連絡を取るところから大変です。

私が亡くなって夫や残った家族が困らないためにも、まずは書面にきっちりと必要なことを書き残しておきたいと思ったわけです。

家族間の情報共有のために

実際問題、資産が多くあるわけでもない私たちの遺言書、相続についてはあまり重要ではないのです。

重点を置いたのは家族間の情報の共有。

私が亡くなっても私の夫も私の日本の家族も私が口座を持っている日本の銀行がどこなのかさえも知りません。この状況でどうやって銀行口座に残っている私のささやかな預金を引き出すことができるというのでしょう。

また夫が先に亡くなった場合、私は夫の年金等一体何がどうなっているのか全くわからないままにこれまで生活してきました。

さらに年金番号や口座番号といったさらに詳しい情報になると夫婦間でも情報を共有していないことがあります。

また夫婦が一緒に亡くなった場合を想定して、夫家族と私の日本の家族の連絡の窓口を設定し、その連絡先を書いておくことも必要です。

もう遺書というよりは覚書なのですがこんな、今はなんとも思っていない情報が何かあった時にとても大切になってきます。これを遺書の中へまとめておくかどうかで手続きの楽さが変わってくるのではないでしょうか。

万が一の場合どうするのか夫婦で話し合う機会に

私たち夫婦の場合は夫婦で一緒に遺言書の内容を話し合いながら決めて、そこから個々の状況に応じて少しずつ変更を加えました。

この遺言書の内容を決めるために夫婦でいろいろな話をすることができました。例えば亡くなったらお墓をどうしようかとか、私の骨の一部は日本へ返して欲しいのかとか、資産的価値はほぼないし夫も全く興味のないけれど私が大切にしている雑貨や衣服はどうしようかなど。

亡くなってすぐは気持ちも動転していますし、やらないといけないことが山ほどあります。

元気で考える時間のある今、夫といろいろな話をして大切なことをゆっくりと決めておく方が亡くなった側にも残された側にも利益があるのではないかなと思います。

また、こうして亡くなった後のことを話し合うことで、ある意味、二人で添い遂げようと思っていることも実感しますし、夫婦でこれからも一緒に頑張っていかなくてはという気持ちにもなります。

遺言書を書くという機会でもないとなかなか言い出せないこと、話し合えないこともあるので、遺言書作成を夫婦のいい話し合いの機会にできればいいかなと思います。

最後に、この遺言書、現在の状況で書かれたものなので5年か10年くらいの単位で見直したいと思っています。

10年ごとの記念日に夫婦間で話し合いをするのもいいものではないでしょうか。

ちなみに私たちの遺言書はワシントンDCの方式に従って作成し、署名されたもの3部を夫家族、私の家族、私たちで持っています。今はこのままですがもう少し年を取ってきたら、日本語訳を日本で公正証書にしようかなとも思っています。